若手社員に出世の意欲を持ってもらうために上司ができること|価値観の多様化時代のマネジメント術

部下育成

若手社員が出世を望まない理由とは?

最近では「出世したくない」「責任ある立場にはなりたくない」という若手社員の声を耳にすることが増えました。その背景には、かつてのように「年収が上がる=幸せ」という一元的な価値観ではなく、自分らしく働くことやプライベートの充実を重視するライフスタイルへのシフトがあります。

また、SNSや副業の普及により、「会社の中での成功」だけがキャリアのゴールではないと捉える若者が増えたことも大きな要因です。

では、若者にどうやって出世の意欲を持ってもらえばいい?

まず大前提として、出世=犠牲や我慢というイメージを払拭することが重要です。

上司である私たちが、出世の先にある「やりがい」「成長」「影響力」「仲間を支える力」など、前向きなメリットを見せてあげる必要があります。

具体的にはこんなアプローチが有効です。

1. 「責任」ではなく「裁量」として伝える

責任が増える=重荷、という捉え方をしてしまう若手に対しては、「自分で決められる」「チームを動かせる」という裁量の大きさを魅力として伝えましょう。

「上司になったからこそできる仕事がある」という視点を持たせることで、未来への可能性を感じてもらえます。

2. 自分の成長だけでなく、誰かのためになるという視点を持たせる

「上に立つ=命令する立場」ではなく、「部下をサポートし、成長させる立場」だという視点を伝えましょう。

誰かの人生にポジティブな影響を与えられる仕事として、出世=貢献と捉えてもらうことが大切です。

3. 出世の過程も一緒に楽しむスタンスを持つ

上司と部下の関係がフラットになってきている今の時代では、命令型の指導ではなく、伴走型の支援が効果的です。

「君が上に行くことで、今後の後輩のロールモデルになってほしい」と期待を伝えることで、信頼と期待がモチベーションになります。

4. ゴールのイメージを一緒に描く

出世して終わりではなく、その先にどんな未来が待っているかを具体的に共有しましょう。

「自分のチームを作る」「経営に近い立場で意見が通る」「部下の給料を上げる」など、自分だけでなく、周囲を幸せにできる未来像を描けると、出世に希望を持てるようになります。

まとめ|出世は自己実現の手段の一つ

今の若手社員にとって、出世は「義務」でも「当然の道」でもなく、選択肢のひとつです。

でも、だからこそ、その価値や魅力をしっかり伝えられる上司の存在が大事になってきます。

「この人のようになりたい」「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえること。

それが、若者に出世を意識させる一番の近道かもしれません。

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