社会人になると、学生時代とは違い、上司や取引先との関係が大切になります。その中で、昔からのビジネスマナーと、新しく生まれたマナーの両方を意識する場面も増えてきました。
今回は、伝統的なビジネスマナーと、近年よく言われる新しいマナーを紹介しつつ、マナーとの向き合い方についても考えてみます。
1. 伝統的なビジネスマナー
ビジネスマナーは、相手に対する敬意を示すためのルールとして昔から受け継がれています。代表的なものをいくつか紹介します。
① 上座・下座のルール
会議室や飲食の場では、目上の人が「上座」に座るのが基本です。
- 上座:入り口から遠い、景色がよく見える席
- 下座:入り口に近い席
会議室なら、奥側の席が上座、ドアに近い席が下座になります。飲食店では、個室の場合は奥の席、テーブル席では壁側の席が上座とされています。
② 乾杯のグラスの高さ
飲み会で乾杯するときに、上司や目上の人よりもグラスを低くするのがマナーとされています。これは、日本の礼儀作法のひとつで、目上の人を立てる意味があります。
③ 名刺交換の作法
名刺交換の際には、
- 目下の人から先に渡す
- 両手で受け取る
- 机の上に置くときは、相手の名刺を自分の名刺ケースの上に置く などが一般的なマナーとされています。
2. 新しく生まれたビジネスマナー
時代の変化とともに、新しいビジネスマナーも登場しています。特に、テクノロジーの発展や働き方の変化によって、オンライン上のマナーが求められるようになりました。
① ZOOMやオンライン会議のマナー
- 先に退出しない:上司や目上の人が退出する前に、自分が先に退出するのは失礼とされることがあります。
- カメラのオン・オフの判断:会社によっては、カメラをオンにするのが基本のところもあれば、不要な場合もあるため、事前に確認が必要。
- ミュートの使い方:発言しないときはミュートにして、雑音を入れないようにする。
② メール・チャットのマナー
- 絵文字や「!」の多用に注意:カジュアルな雰囲気になりすぎるため、ビジネスメールでは控えるのが無難。
- レスポンスのスピード:特にチャットツール(Slack、Teamsなど)では、即返信が求められる場面が多い。
3. マナーは「知っておく」ことが大切
個人的には、こういった堅苦しいルールに縛られるのはあまり好きではありません。しかし、ビジネスの場では、こうしたマナーを気にする人も一定数います。
「知らないことで相手に悪い印象を与える」のは避けたいものです。そのため、マナーは知っておいた上で、状況に応じて柔軟に対応するのが大事だと思います。
例えば、上座や下座のルールを知っていれば、目上の人が「好きなところに座っていいよ」と言ったときに、気遣いをもって自然に行動できます。また、オンライン会議のマナーも、知らずに上司を不快にさせてしまうよりは、知識として持っておいたほうが安心です。
理想は、「マナーに縛られずに自然な関係性を築くこと」ですが、そのためには、まず知っておくことが第一歩だと思います。
まとめ
- 伝統的なビジネスマナー(上座・下座、乾杯の仕方、名刺交換など)は今でも大切
- 新しいマナー(オンライン会議、チャットの使い方など)も意識する必要がある
- すべてを厳密に守る必要はないが、「知らないことで損をする」ことは避けたい
- マナーを知った上で、相手に合わせた柔軟な対応ができることが理想
新社会人の方は、最初はマナーに戸惑うこともあるかもしれませんが、経験を重ねるうちに自然と身についていきます。「知識として持っておく」ことを意識しながら、社会人生活をスタートさせてみてください!
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